ユーティリティ関数
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collect_bits()
整数から指定したビット位置の値を取得し、指定した順番のビットマップを作成します。
パラメータbmに指定する値から、その後の可変数パラメータで指定する0..31のビット位置に対応する値を取り出します。取り出した値はパラメータ順に並べビットマップとして戻り値になります。
ビットマップの並び順は、最初のパラメータを上位ビットとし末尾のパラメータがbit0になります。
例ではb1のビット4,2,1,0を取り出すと (1,0,1,0) になります。これをb1010として0x10のように計算されます。
IOポート(DI,DO)の状態など各種ビットマップに値を参照・設定する場面があり、その記述を簡素化するため。
バイト列を分解し変数に格納
バイト列を分解し変数に格納します。
expand_bytes()
は、パラメータにuint8_t*
型のイテレータの組み合わせを指定します。これは解析対象の先頭と末尾の次のイテレータの指定となります。e
の位置まで解析が進んだ場合はエラーとなりnullptr
を返します。
展開にエラーがない場合は、次の読み出しを行うイテレータを戻します。
可変数パラメータには以下を指定します。
バイト数 | データ長 | 解説 |
---|---|---|
この例では、まず4バイトの文字列を読み出しています。ここではmake_pair()
を用いて明示的に4バイト分のデータを読み出します。
戻されたイテレータnp
をもとに、次のデータを読み出します。次のデータはuint8_t
型、あとはuint16_t
型が5つ続いています。
無全パケットのデータペイロードの生成やデータの取り出しで用いられるuint8_t
型のバイト配列の記述を簡素化するため。
上記はもっとも単純な記述だが、以下のようにByte array utilsを用いてバイト配列から読み出せる。
要素データを並べてバイト列を生成
要素データを並べてバイト列を生成します。
pack_bytes
はコンテナクラスのbegin()
,end()
イテレータをパラメータとし、続くパラメータで指定されるデータをバイト列としてコンテナに書き込みます。
可変引数パラメータに与えるデータは以下に示すとおりです。
データ型 | バイト数 | 解説 |
---|---|---|
pack_bytes
はコンテナオブジェクトをパラメータとし、続くパラメータで指定されるデータをバイト列としてコンテナに書き込みます。コンテナの.push_back()
メソッドで末尾に追加します。
可変引数パラメータに与えるデータは以下に示すとおりです。
データ型 | バイト数 | 解説 |
---|---|---|
この例では受信パケットの各属性やペイロードを別のバッファbuf
に再格納しています。
無全パケットのデータペイロードの生成やデータの取り出しで用いられるuint8_t
型のバイト配列の記述を簡素化するため。
上記はもっとも単純な記述だが、以下のようにByte array utilsを用いてバイト配列を生成できる。
printfの実装
mwxライブラリでは、書式出力をC言語で常用されるprintfの実装を用いています。いくつかの関数の関数定義が利用できます。
mwx_printf()
はSerialオブジェクトに対してprintf出力を行います。Serial.printfmt()
と同じ処理になります。
mwx_snprintf()
はバッファに対してsnprintfを行います。
配列クラスに対してprintfでバッファを構築したい場合は、を参照してください。
CRC8, XOR, LRC
チェックサムの計算で良く用いられる値です。
CRC8, XOR, LRC(で使用)の計算を行います。
CRC8_u8CalcU16(), CRC8_u8CalcU32()
はu16c, u32c
をビッグエンディアン並びとして、CRC8を計算します。
CRC8は、計算式や初期値などによって種類がありますが、本ライブラリでは多項式をX^8+X^5+X^4+1
(Polynomial Valueを0x31)をとしたものを使用しています。これはCRC8-CCITT や CRC8-Maximと呼ばれることがあります。
XORは各要素の排他的論理和 XOR をとったものです。
LRCは各要素の値の合計を計算し、下位8ビットの2の補数を取ります。結果、チェックサムを含め全要素を足し算すると0になります。
無線パケットのデータ列、アスキー形式のチェックサム(LRC)、各種センサーのデータチェック用に利用されるため、ライブラリ手続きとして追加した。
10、100または1000で割った商と余りを計算
10、100または1000で割った商と余りを計算します。
センサー値などで100倍した値をuint16_t
型にして受け渡しする場合がありますが、除算回路がないマイコンでの計算処理には相応の時間がかかるため、加算・減算・乗算とビットシフトを用いた近似計算と補正により計算を行います。
val
に計算したい値、rem
は余りの格納変数、neg
は符号を格納する変数を渡します。
戻り値は商の値(常に正)、rem
には余りの値(常に正)、neg
は負ならtrue
が格納されます。
計算アルゴリズムの制約(桁あふれ)からdiv100()
とdiv1000()
での計算可能な値域が決まっています。div100()
は-99999~99999までの値に対応し、div1000()
は-999999~999999までの値に対応します。
商を得る近似計算式
10倍程度になります。
割り算の結果を格納するdiv_result_i32
クラスにはformat()
メソッドを用い_div_chars
クラスオブジェクトを得ることが出来る。_div_chars()
クラスオブジェクトは文字列バッファを内包していてconst char*
型として文字列バッファにアクセスするメソッドが用意されている。また、Serial
オブジェクトに対する<<
演算子も実装している。
format()
メソッドのパラメータの1番目dig_quo
は出力桁数(符号部を含まず)を指定します。出力桁数に足りない場合(以下、不足桁)は空白または0
で埋めます。2番目のパラメータopt
は書式を指定します。
TWELITE 無線マイコンでは除算はコストが高い演算であるため、目的を限定した除算アルゴリズムを追加した。
ライブラリ内では温度・湿度といった一部のセンサー値、100倍の値(25.12℃なら2512)を用いて表現しているため、100で割った商と余りを得るための簡素な手続きを定義した。
dev_result_i32::format()
については、書式出力を行う際の煩雑さを避けるためである。
optパラメータ | 内容 |
---|
uint8_t
1
uint16_t
2
ビッグエンディアン並びとして展開する
uint32_t
4
ビッグエンディアン並びとして展開する
uint8_t[N]
N
uint8_t
型の固定長配列
std::pair<char*,N>
N
char*
,uint8_t*
型の配列と配列長Nのペアmake_pair()
で生成できる
uint8_t
1
uint16_t
2
ビッグエンディアン並びで格納される
uint32_t
4
ビッグエンディアン並びで格納される
uint8_t[N]
N
uint8_t
型の固定長配列
std::pair<char*,N>
N
char*
,uint8_t*
型の配列と配列長のペア。make_pair()
で生成できる。
uint8_t
1
uint16_t
2
ビッグエンディアン並びで格納される
uint32_t
4
ビッグエンディアン並びで格納される
uint8_t[N]
N
uint8_t
型の固定長配列
std::pair<char*,N>
N
char*
,uint8_t*
型の配列と配列長のペア。make_pair()
で生成できる。
smplbuf_u8?
.size()
uint8_t
型のsmplbuf<>
コンテナ。コンテナ長(.size()
)のデータを格納する。
| 標準的な出力で、不足桁は空白で埋め、負の値に限り |
| 不足桁は |
| 正の値にも |
| 不足桁は |
| 正の値の場合は |
| 不足桁は |
除算(`x*1000/255`)の替わり
8bit値(0..255など)の値とユーザが取り扱いやすい0..1000(千分率, ‰)値でスケール(拡縮)する。低い演算コストで実施するため、除算(x*1000/255
)の替わりに乗算とビットシフトによって近似計算します。
0..1000 を 0..127 にスケールします。(16646*x+65000)>>17
を用いて近似計算します。
0..127 を 0..1000 にスケールします。(2064000UL*x+131072)>>18
を用いて近似計算します。
0..1000 を 0..255 にスケールします。(33423*x+65000)>>17
を用いて近似計算します。
0..255 を 0..1000 にスケールします。(1028000UL*uint32_t(x)+131072)>>18
を用いて近似計算します。
0..1000 を 0..256 にスケールします。(33554*x+66000) >> 17
を用いて近似計算します。
注: x=999,1000は計算値が256になりますがuint8_t
の範囲として255を返します。
0..256 を 0..1000 にスケールします。(1028000UL*uint32_t(x)+131072)>>18
を用いて近似計算します。
ハードウェアに設定すべき値は0..255といった2進数が前提になることが多く、ユーザアプリケーションで取り扱う数は0..1000といった10進数基準のほうが扱いやすい。これらのスケール変換に除算を行わない式を定義した。