コマンドラインによるビルド

ツールを使う場合でも最終的にはコマンドラインで make を呼び出してビルドを実行しています。ここでは、コマンドラインでのビルド方法について記述します。

ビルドスクリプト(Windows10)

ビルドスクリプトは、エラーがあまり出ることのない、完成済みのアクト、サンプル提供のアクトなどに向いています。

以下は Windows10用のスクリプト(バッチファイル)です。

バッチファイル名

内容

build-BLUE.cmd

TWELITE BLUE用

build-RED.cmd

TWELITE RED用

実行後にbinファイルが生成されPingPong_BLUE_???.bin またはPingPong_RED_???.bin のファイル名になります。???はバージョン番号やライブラリのバージョン文字に置き換わります。

PingPong アクトのディレクトリを開く
build-BLUE.cmd をダブルクリック(実行)
ビルド結果
BINファイル(PingPong_BLUE_L1203_V0-1-0.bin) が出来ている

objs_BLUEディレクトリはビルド中に生成された中間ファイルです。削除してもかまいません。

クリーン(中間ファイルの削除)

build-clean.cmdを実行すれば、objs_ で始まるディレクトリを消去します。BINファイルは消去しません。

コマンドライン(Linux/macOS)でのビルド

コマンドライン環境でのビルドについて補足します。

コマンドラインでのビルドは、bash(Bourne-again shell)が動作するウインドウでmakeを実行します。事前に環境変数MWSDK_ROOTが正しく設定されていることを確認してください。例えばC:/MWSDKにインストールした場合は ~/.profile に以下のような設定を行います。

MWSDK_ROOT=/mnt/c/MWSDK
export MWSDK_ROOT

コマンドライン(bash)よりmakeを実行します。makeがない場合はパッケージをインストールする必要があります。

$ make

Command 'make' not found, but can be installed with:

sudo apt install make
sudo apt install make-guile

$ sudo apt install make
...
  • Linux/WSL環境ではmakeまたはbuild-essentialパッケージをインストールします。

  • macOS環境ではXcodeでCommand Line Toolsをインストールします。

ビルドは以下のようになります。

$ cd $MWSDK_ROOT
$ cd Act_samples/PingPong/build
$ pwd
/mnt/c/MWSDK/Act_samples/PingPong/build

$ ls
... ファイル一覧の表示

$ rm -rfv objs_*
... 念のため中間ファイルを削除

$ make TWELITE=BLUE
... BLUE用に通常ビルド

$ make -j8 TWELITE=BLUE
... BLUE用にパラレルビルド(同時に8プロセス)

中間ファイルについて

ビルドが行われると objs_??? ディレクトリが作成され、その中に中間ファイルが生成されます。このファイルはコンパイルした環境に依存しているため、他の環境のファイルが残っているとmakeがエラーとなりビルドが失敗します。

コマンド例

詳細はMakefileの解説をご覧ください。

コマンド例

解説

make TWELITE=BLUE

TWELITE BLUE用にビルド

make TWELITE=RED

TWELITE RED用にビルド

make cleanall

中間ファイルの削除

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